北海道の民泊運営代行、「対応エリア」の道内が実際どこまでかを確かめる
公開: |運営: ubusuna works
この記事の結論
北海道の登録事業者は468社で全国2位です。ただし『対応エリア:北海道』という記載は、道内のどこまで人が来るかを保証しません。確認が取れている事業者の記載でも、挙がる都市名は札幌・旭川・富良野・ニセコなど一部に限られます。契約前に、物件のある市町村名を出して現地対応の可否を聞く必要があります。
誰向けか: 北海道内で民泊の運営を委託する会社を探しているオーナー
- 『北海道対応』ではなく、物件のある市町村名を挙げて聞く
- 現地へ人が行く業務(清掃・鍵・冬季のトラブル対応)と、オンラインで済む業務を分けて聞く
- 積雪期に現地到達までどのくらいかかるかを、契約前に確かめる
登録簿を都道府県で数えると、北海道は468社。東京都の1,422社には及ばないが、大阪府の391社を上回り、全国で2番目に多い。数だけを見れば、道内のどこで民泊を始めても委託先には困らなそうに読める。
ところが、この468という数字は「北海道に本店を置く会社の数」であって、「自分の物件まで来てくれる会社の数」ではない。北海道は面積が広い。九州7県を合わせたより広く、稚内から函館までは高速バスでも8時間を超える。同じ「北海道対応」という一言が、札幌近郊を指しているのか、道東・道北まで含むのかは、会社によって答えが違う。
468社という数字の中身
国土交通省の住宅宿泊管理業者登録簿を集計すると、北海道の登録事業者数は468社(2026年8月24日時点の当サイト集計)。全国4,658社のうち10.0%を占め、東京都の1,422社に次ぐ規模である。
ただし、この数字が示すのは登録上の本店所在地にすぎない。当サイトが掲載社に個別確認を行い、掲載内容のご返信をいただけているのは、468社のうち一部だけである。人数が多いことと、自分の市町村まで対応が及ぶことは別の話になる。
「対応エリア:北海道」の中身を、確認できた記載で見る
掲載社への確認で対応エリアのご回答をいただいた事業者のうち、北海道に触れた記載は2件あった。
1社は道内に本店を置く事業者で、対応エリアを「札幌市全域、旭川市と旭川市近隣の町村、富良野エリア」と回答している。3つの地名は挙がっているが、道東(釧路・帯広方面)や道南(函館方面)、道北(稚内方面)は記載に出てこない。
もう1社は東京都に本店を置く事業者で、道内の対応エリアを「ニセコ・ルスツ/洞爺湖/富良野・美瑛」と回答している。こちらはリゾート地の名前が並ぶ。同じ「北海道」でも、挙がっている都市名は最初の1社とほとんど重ならない。
2件を並べると、確認できた範囲だけでも札幌・旭川・富良野・ニセコ・ルスツ・洞爺湖・美瑛の7つの地名が挙がる。逆に言えば、この7つの外にある市町村は、少なくともこの2社の記載からは対応の有無が読み取れない。
冬は、現地対応の中身そのものが変わる
住宅宿泊事業法第10条は、住宅宿泊管理業者に対し、周辺地域の住民からの苦情や問合せに適切かつ迅速に対応する義務を課している。深夜の設備トラブルや近隣からの苦情に、誰が、どのくらいの時間で現地へ行けるのかは、法律の条文では決まっていない。
積雪期はここに条件が1つ増える。暖房設備の停止や給水管の凍結は、夏場には起きないトラブルである。除雪が済んでいない道路では、同じ距離でも到達までの時間が延びる。24時間受付を掲げている会社であっても、冬季の現地到達までの目安は、受付時間とは別に確認しておく事柄になる。
家主不在型では、この苦情対応の義務そのものが管理業者に移る(同法第11条第2項)。委託先を決めるということは、この深夜対応の体制を丸ごと引き継ぐということでもある。義務の中身は深夜2時の苦情電話は誰が取るのかに条文つきでまとめた。
契約前に、市町村名で聞く
「北海道対応」という記載を見た段階では、まだ何も決まっていない。次にやることは1つで、物件のある市町村名を挙げて、そこまで人が行くかどうかを聞くことである。
聞き方は3段に分けるとよい。まず、清掃や鍵の受け渡しのように現地作業が要る業務と、予約管理のようにオンラインで完結する業務を分ける。次に、現地作業のほうについて、平常時の到達目安を聞く。最後に、積雪期はその目安がどう変わるかを聞く。ここまで聞いて初めて、「対応エリア:北海道」の一言が自分の物件にも当てはまるかどうかが分かる。
この3段の聞き方を含む10項目の全体は、管理会社を比べる10項目に置いた。北海道内で候補を絞りたい場合は、北海道の住宅宿泊管理業者一覧から市町村別に探せる。複数社に同じ条件で聞きたいときは、無料相談から当サイト経由でまとめて聞くこともできる。
この記事の限界
対応エリアの記載は各社の自己申告であり、当サイトが現地で確認したものではない。確認が取れているのは掲載社の一部にとどまり、北海道全体の傾向を示す数ではない。道内の地名が記載に出てこないことは、対応していないことを意味しない。多くの場合、契約前の個別相談で確認する事柄として残されている。
出典
- 国土交通省「住宅宿泊管理業者登録簿」にもとづく当サイトの集計(2026年8月24日更新分、468社)
- 当社の集計(掲載社のうち対応エリアのご回答をいただいた事業者の記載)
- 住宅宿泊事業法(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/429AC0000000065)第10条(苦情対応)・第11条第2項(家主不在型における義務の移転) 取得日2026-09-06
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