京都市で民泊を始める前に。条例による「上乗せルール」の中身
公開: |運営: ubusuna works
住宅宿泊事業法(民泊新法)は全国一律のルールですが、同法第18条は、生活環境の悪化を防止するため必要があるときは、自治体が条例で区域や期間を制限できると定めています。この「上乗せ条例」が全国でもっとも厳しい部類に入るのが京都市です。京都市内で民泊を検討しているなら、法律より先に条例を確認してください。
住居専用地域では「冬の約60日」しか営業できない
京都市の条例では、住居専用地域(第一種・第二種低層住居専用地域など)における家主不在型の住宅宿泊事業は、1月15日正午から3月16日正午までの期間に制限されています。つまり、閑散期の約60日間しか営業できません。
年間180日まで営業できるという新法の前提が、住居専用地域では大きく変わることになります。物件を購入・賃借してから気づくと取り返しがつかないため、候補物件の用途地域を必ず先に確認してください(用途地域は京都市の都市計画情報システムで調べられます)。
なお、京町家を活用する場合など、一定の要件を満たすと期間制限の例外が認められる仕組みもあります。該当しそうな物件は市の窓口に事前相談するのが確実です。
管理者の「駆けつけ要件」
京都市は、家主不在型の民泊について、苦情や緊急事態に対応するため、管理者等がおおむね10分以内(おおむね800メートル以内)に駆けつけられる体制を求めています。
これは委託先選びに直結します。全国展開している管理会社でも、京都市内に駆けつけ拠点がなければこの要件を満たせません。京都市内の物件については、「京都市の駆けつけ要件に対応していますか」「最寄りの拠点はどこですか」を委託前に必ず確認してください。
近隣住民への事前周知
京都市では、届出の前に周辺住民への説明(事前周知)が求められ、説明の方法や記録についても運用が定められています。加えて、施設には管理者の連絡先等を記載した標識の掲示が必要です。
「届出書類を出せば終わり」ではなく、近隣との関係づくりまで含めて開業準備と考えておくと、開業後の苦情トラブルを大きく減らせます。
まとめ:京都市での検討手順
- 候補物件の用途地域を確認する(住居専用地域なら期間制限あり)
- 駆けつけ要件を満たせる管理体制(自主管理または委託先)を確保する
- 事前周知・標識掲示など、届出前後の手続きを市の手引きで確認する
- 委託する場合は、住宅宿泊管理業の登録を受けた業者であることを登録番号で照合する
※ 条例・運用基準は改正されることがあります。本記事は執筆時点の情報に基づく概説です。実際の手続きの前に、必ず京都市の最新の手引き・窓口でご確認ください。
お住まいの地域の住宅宿泊管理業者を探す
国土交通省の登録簿にもとづき3,989社を掲載しています。登録番号・登録年月日で照合しながら比べられます(掲載は無料・費用の有無で並び順は変わりません)。
民泊の始め方・管理委託の基礎はこちら → 民泊の始め方(届出から開業まで)