住宅宿泊管理業者になるには、何が要るのか
公開: |運営: ubusuna works
この記事の結論
個人でも登録は取れます。引っかかりやすいのは実務経験の要件で、ここを講習で満たす道もあります。申請から登録までには一定の期間がかかるので、営業開始の予定から逆算してください。
誰向けか: 住宅宿泊管理業者の登録を取ろうと考えている個人・法人
- 実務経験の要件を満たすか、講習で代えるか
- 申請から登録までにかかる期間を見込んでいるか
- 営業開始の予定日から逆算できているか
不動産管理をやっている会社が民泊の管理を頼まれる。清掃を請けている会社が 「ついでに全部やってほしい」と言われる。どちらもよくある入り口だ。
ところが受けた瞬間、無登録営業になる可能性がある。 住宅宿泊事業法73条は、無登録で住宅宿泊管理業を営んだ者に 1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方を定めている。
登録は取れる。ただし要件のうち1つだけ、あとから急には埋められないものがある。
個人でも取れる
まず誤解されやすいところから。住宅宿泊管理業の登録は法人でなくても取れる。 個人事業主のまま申請できる。宅地建物取引業の免許も、必須ではない。
必要なのは、住宅宿泊事業法25条の登録拒否事由に当たらないことと、 同法に基づく政省令が定める要件を満たすことである。
引っかかりやすいのは実務経験のところ
要件はいくつかあるが、実務で問題になるのは次の3つに集約される。
人的要件。 破産手続開始の決定を受けて復権していない者、 禁錮以上の刑に処せられて5年を経過していない者、暴力団員等に当たらないこと。 法人の場合は役員も同じ基準で見られる。ここは通常、確認するだけで済む。
財産的基礎。 直近の事業年度で負債の合計が資産の合計を超えていないこと。 債務超過の状態では登録が下りない。設立直後の法人は、資本金の額で判断される。
実務経験または講習。 ここが最も引っかかる。 次のいずれかを満たす必要がある。
- 宅地建物取引業者で、賃貸住宅の管理に関する2年以上の実務経験がある
- 賃貸不動産経営管理士など、国土交通大臣の登録を受けた証明事業による証明がある
- 国土交通大臣の登録を受けた講習を修了している
実務経験が無い場合の現実的な道が3つ目の講習になる。 講習は1日程度で修了できるものが多く、オンラインで受けられる形式もある。 登録の申請前に修了しておく必要があるので、 「先に申請して、審査中に受ける」という順序は取れない。
出典: 住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号) https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=429AC0000000065
申請から登録までにかかるもの
申請先は国土交通大臣で、実際の窓口は各地方整備局になる。 登録免許税として9万円が要る(登録免許税法別表第一)。 更新のときは手数料が別に定められている。
登録は5年ごとの更新である。更新を忘れると失効し、 その時点で受託している管理業務が無登録営業になる。 登録番号の括弧の中の数字が更新回数を表すので、(02) なら1度更新を通っている。
審査期間は申請先や時期によって変わる。 繁忙期は2か月以上かかることもあるので、 「委託の話が来てから申請する」と、案件に間に合わない。
登録後に負う業務
登録すれば終わりではなく、受託後は住宅宿泊事業法5条から10条の業務を実施する義務が生じる。 衛生、安全、外国語対応、宿泊者名簿、周辺住民への配慮、苦情対応、標識の掲示。
このうち清掃業から参入する会社が見落としやすいのが、宿泊者名簿の本人確認と、 時間帯を選べない苦情対応である。 名簿は3年間の保存が要り、本人確認は対面かICTで顔と旅券を照合する。 清掃と鍵の受け渡しだけを想定していると、この2つが後から乗ってくる。
また、住宅宿泊事業法35条により、管理業務の全部を他人に再委託することはできない。 「登録は取るが実務は外注する」形は成立しない。一部の再委託は認められている。
参入する側から見た市場
国土交通省の登録簿には、2026年8月時点で4,483者が登録されている。 うち約1割が北海道に集中し、東京都が1,398者で最も多い。
当サイトでは、この登録簿をもとに全国の登録業者を掲載している。 どの地域に何者いるかは、地域ページで数えられる。
同業がどれだけいるかを先に見ておくと、登録を取る意味があるかどうかの判断材料になる。 登録者が数者しかいない県で、届出住宅が増えている地域は、まだ空いている。
登録が済めば、当サイトは国土交通省の登録簿を定期的に取り込んでいるため、貴社は自動的に掲載される。対応エリアや料金など、登録簿に載らない情報まで足したい場合は掲載のご案内から申し込める。
本記事は住宅宿泊事業法および国土交通省の資料に基づいて整理した。 申請の詳細と必要書類は、管轄の地方整備局に確認してほしい。
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国土交通省の登録簿にもとづき3,989社を掲載しています。登録番号・登録年月日で照合しながら比べられます(掲載は無料・費用の有無で並び順は変わりません)。
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