民泊の180日ルール、正しく数えられますか?算定期間と定期報告の実務

公開: |運営: ubusuna works

住宅宿泊事業法(民泊新法)の最大の特徴が、年間提供日数の上限180日です。シンプルなルールに見えますが、「いつからいつまでの1年か」「1日をどう数えるか」を正確に理解していないと、意図せず上限を超えてしまうリスクがあります。

算定期間は「4月1日正午〜翌年4月1日正午」

180日は暦年(1月〜12月)でも年度(4月1日〜3月31日)でもなく、毎年4月1日正午から翌年4月1日正午までの期間で数えます。この期間内に「人を宿泊させた日数」が180日を超えてはいけません。

「1日」は正午から翌日正午まで

日数のカウントも独特で、正午から翌日の正午までを1日と数えます。たとえば金曜の15時にチェックイン、日曜の10時にチェックアウトという2泊の予約は、「金曜正午〜土曜正午」「土曜正午〜日曜正午」の2日とカウントされます。

ポイントは、予約件数ではなく宿泊させた日数で数えることです。同じ日に複数グループを泊めても(複数部屋がある場合)、その日は1日として数えます。

2か月ごとの定期報告を忘れずに

住宅宿泊事業者には、偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)の15日までに、直前2か月分の実績を都道府県知事等に報告する義務があります。報告する内容は次のとおりです。

  • 届出住宅に人を宿泊させた日数
  • 宿泊者数・延べ宿泊者数
  • 国籍別の宿泊者数の内訳

報告は国の「民泊制度運営システム」からオンラインで行えます。宿泊実績がゼロの月でも報告は必要です。報告を怠ると指導の対象になり、事業の継続にも影響しかねないので、偶数月の月初にリマインダーを設定しておくことをおすすめします。

180日を超えて営業したい場合

180日はあくまで新法(届出)の上限です。それ以上稼働させたい場合の選択肢は、大きく2つあります。

  1. 旅館業法の許可(簡易宿所など)を取る:日数上限なし。ただし用途地域や建物の要件が厳しくなります
  2. **国家戦略特区(特区民泊)**の認定を受ける:対象区域限定。2泊3日以上などの条件があります

どの制度が合うかは物件の所在地と建物条件次第です。詳しくは「新法・旅館業・特区の違い」で解説しています。

管理会社に委託していても、報告義務は事業者のもの

定期報告の義務者は住宅宿泊事業者(オーナー)です。管理会社が報告を代行してくれる場合も多いですが、契約範囲に含まれているかは委託前に確認してください。「報告代行は含まれていなかった」というすれ違いは珍しくありません。

※ 本記事は執筆時点の制度の概説です。手続きの詳細は観光庁「民泊制度ポータルサイト」等の一次資料でご確認ください。


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